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午年生まれ人口

午年生まれの人口の話

午年生まれの人口に着目し、あわせて本年60年ぶりに巡る丙午について紹介します。
本年も月刊インフォグラフィックを、何とぞよろしくお願いいたします。
Art direction / Design / illustration / Animation : Ozawa Takuya

参考データ

総務省統計局「午(うま)年生まれの人口は940万人」を参照。

統計資料
参考:総務省統計局「午(うま)年生まれの人口は940万人」

データ選定と分析方針

今回のデータでは、十二支の中で午年生まれの人口が最も少ない点に着目。あわせて、午年の中でも60年に一度巡ってくる丙午の年があることを、補足的な視点として扱っています。

構成としては、まず十二支全体を俯瞰し、その中で午年がどのような位置づけにあるのかを示します。次に、午年生まれに対象を絞り、年ごとの内訳を見ることで、人口の偏りがどのように生まれているのかを整理します。最後に、丙午にまつわる小さな話題を添え、数字だけでは見えにくい背景に軽く触れる構成とします。

制作陣の意図と注目ポイント

制作にあたっては、以下の2点をインフォグラフィックの主な着眼点としています。

1. 「少ない」をそのまま見せない工夫
人口が少ない、という情報は、数字だけで見ると少し重たく感じられることもあります。
そこで今回は、午・酉・申の三支をゆるいキャラクターとして描き、それぞれに脱力感のある言葉を添えています。
「少ないから特別」「順位が低いから残念」といった評価に寄せるのではなく、「あ、そうなんだ」と軽く受け止められる距離感をつくることを意識しました。

2. 丙午という年の扱いについて
もうひとつのポイントが、60年に一度巡ってくる丙午です。
過去には、丙午に関する迷信が出生数に影響した年もあり、1966年のデータにはその傾向がはっきりと表れています。ただし、このインフォグラフィックでは、その迷信を強調したり、不安をあおったりすることは目的としていません。事実としてのデータには触れつつも、「そういう背景があった年もある」という位置づけにとどめ、最後は前向きなメッセージにつなげる構成としています。

採用した方法とその理由

採用グラフ

棒グラフ

メインで用いているランキング表現だけでは、実数の差やスケール感が十分に伝わらないため、十二支それぞれの人口規模を同一スケールで示せる棒グラフを併用しました。干支をそのまま横並びのカテゴリとして扱えるため、テーマ性(十二支の比較)が直感的に伝わり、あわせて「統計データに基づいて組み立てている」という根拠の提示にもつながると判断しています。

採用フレーム

ランキング

午年が最も人口が少ないというポイントを、読み手が一瞬で把握できる形にするため、ランキング形式を採用しました。一方で、順位は「優劣」や「勝敗」と誤読されやすいため、鏡餅の表彰台という正月モチーフを介しつつ、「レア干支」という語を選び、評価ではなく“分布上の位置づけ”として受け取れるトーンに寄せています。

豆知識

参照元データだけでは丙午について十分に語られないため、豆知識枠として補足情報を別途追加しました。数値の提示に留めず、読み手が「なぜその年に偏りが出たのか」を推察できる余地をつくり、表層のデータに対して情報の奥行きを付与させています。

タイムライン

丙午の紹介エリアでは、午年が12年周期で巡ることをタイムラインで示し、あわせて各午年に生まれた人口を併記しています。

採用モチーフ

すごろく

丙午の60年サイクルは、直線の年表よりも「巡る」性質が重要な情報だと考え、すごろくを模したタイムライン表現を採用しました。1月の正月という季節感とも接続でき、時間の流れを遊びのルールに乗せて示すことで、周期の理解を補助する狙いがあります。

ゆるキャラ

人口が少ないという情報は、受け取り方によっては重たくなり得るため、ゆるキャラを“クッション”として配置しました。結論を煽らず、「そうなんだ」と軽く受け止められる距離感をつくり、テーマへの入口を柔らかくする役割を担わせています。

水引

正月らしさを明確にしつつ、視線の流れを整えるために水引モチーフを採用しました。装飾としての季節感だけでなく、情報のまとまりや導線をつくる“誘導”として機能させる意図があります。

今回、不採用とした方法とその理由

不採用グラフ

人口順にソートした棒グラフ

下位三支に注目させる意図では有効だと考えましたが、干支は本来の並び順(十二支)自体が理解の手がかりになるため、並び替えによってかえって読み取り負荷が上がると判断しました。今回は「干支がテーマ」であることを崩さずに見せる方針とし、人口順ソートは不採用としています。

アイソタイプチャート

干支の形を用いたアイソタイプチャートも検討しましたが、今回のデータは視覚的に大差が出るほどの差分ではないため、アイコンの個数で差を表現しても説得力が弱く、読み手に誤差感や曖昧さを残す可能性があると判断しました。

不採用フレーム

ループサイクル

60年の巡りを競馬場のようなループで描く案も検討しましたが、スタート位置が把握しづらく、また60年サイクルは単純な周回表現と同一視すると誤解を招くと判断しました。周期を示すなら、開始点と経過が明確な“すごろく型のタイムライン”の方が適切だと考え、ループ表現は不採用としています。

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